長引く不況の中、出版業界が激しく動いている。今月中旬、講談社、集英社、
小学館の大手3社と大日本印刷グループが発表したブックオフ株の取得は、
長く両者が対立してきただけに、業界を驚かせた。筆頭株主となった大日本印刷は
今回の提携を主導したほか、主婦の友社や大手書店の丸善、ジュンク堂などを
次々に傘下に置いている。今後、新たな再編が生まれる可能性もある。
出版社にとって新古書店のブックオフは、新刊本が売れない一因で、作者への
還元もしない「敵」だった。今回の資本参加について、ある中堅出版社の社長は
「もうブックオフの好きにさせないということ」とみる。
ブックオフは約900店舗を全国展開し、本の売り上げは年間220億円を超える。
出版社側には、むしろ取りこむことで二次流通市場をコントロールしようという
考えがある。大きな狙いは、3社の売り上げが市場の6割強を占めるといわれる
コミックだ。08年の新刊コミック単行本の推定販売金額は2372億円。
ブックオフのコミック販売額は90億円強だが、新刊本の定価に換算すると数百億円
になる。
ブックオフ側も株取得を歓迎した。リーマン・ショック後に大株主の日本政策投資
銀行系のファンドが株を手放そうとした時、取得を検討した中に新古書も扱う企業が
含まれていた。業界の主導権を競争相手に握られたくなかったからだ。
だが、出版社とブックオフの思惑は早くもずれている。
講談社の森武文常務は「要請の第一が、コミックを含めて価値を創造する者への
リターン。次の作品が生み出される世界を構築してくださいということ」と話す。
ある出版社幹部からは、ブックオフの売値の1~2%程度を作者に還元することを
求める声が上がっている。新刊が出たあと一定期間は店頭で売らないでほしいと
要望も出そうだ。
これに対しブックオフの佐藤弘志社長は慎重だ。「売値の1%でも小売業者にとって
厳しい数字だが、それ以前に、中古本に著作権は及ばないと認識している。また、
新刊本を一定期間売らないのは事実上無理」。一方で「出版社は定価のない自由価格
本の販売にブックオフを使ってほしい。例えば洋服なら、デパートで売れ残ったら
アウトレットに持って行く」と期待を込める。
今回、出版3社にブックオフ株取得を打診したのは大日本印刷グループだった。
大日本印刷は凸版印刷に匹敵する業界最大手で、年間売り上げは約1兆6千億円。
これに対し出版物の販売金額は業界全体でも約2兆円だ。
http://www.asahi.com/business/update/0529/TKY200905290229.html
小学館の大手3社と大日本印刷グループが発表したブックオフ株の取得は、
長く両者が対立してきただけに、業界を驚かせた。筆頭株主となった大日本印刷は
今回の提携を主導したほか、主婦の友社や大手書店の丸善、ジュンク堂などを
次々に傘下に置いている。今後、新たな再編が生まれる可能性もある。
出版社にとって新古書店のブックオフは、新刊本が売れない一因で、作者への
還元もしない「敵」だった。今回の資本参加について、ある中堅出版社の社長は
「もうブックオフの好きにさせないということ」とみる。
ブックオフは約900店舗を全国展開し、本の売り上げは年間220億円を超える。
出版社側には、むしろ取りこむことで二次流通市場をコントロールしようという
考えがある。大きな狙いは、3社の売り上げが市場の6割強を占めるといわれる
コミックだ。08年の新刊コミック単行本の推定販売金額は2372億円。
ブックオフのコミック販売額は90億円強だが、新刊本の定価に換算すると数百億円
になる。
ブックオフ側も株取得を歓迎した。リーマン・ショック後に大株主の日本政策投資
銀行系のファンドが株を手放そうとした時、取得を検討した中に新古書も扱う企業が
含まれていた。業界の主導権を競争相手に握られたくなかったからだ。
だが、出版社とブックオフの思惑は早くもずれている。
講談社の森武文常務は「要請の第一が、コミックを含めて価値を創造する者への
リターン。次の作品が生み出される世界を構築してくださいということ」と話す。
ある出版社幹部からは、ブックオフの売値の1~2%程度を作者に還元することを
求める声が上がっている。新刊が出たあと一定期間は店頭で売らないでほしいと
要望も出そうだ。
これに対しブックオフの佐藤弘志社長は慎重だ。「売値の1%でも小売業者にとって
厳しい数字だが、それ以前に、中古本に著作権は及ばないと認識している。また、
新刊本を一定期間売らないのは事実上無理」。一方で「出版社は定価のない自由価格
本の販売にブックオフを使ってほしい。例えば洋服なら、デパートで売れ残ったら
アウトレットに持って行く」と期待を込める。
今回、出版3社にブックオフ株取得を打診したのは大日本印刷グループだった。
大日本印刷は凸版印刷に匹敵する業界最大手で、年間売り上げは約1兆6千億円。
これに対し出版物の販売金額は業界全体でも約2兆円だ。
http://www.asahi.com/business/update/0529/TKY200905290229.html
トラックバック
トラックバックURL: http://biz-news.raifusutairu.com/TrackBack/2935/